他山の石 お医者さんのビジネス
成功したビジネスは、ゼロから考えだしたのではなく、
異業種のモデルを模倣したものが多数あります。
模倣をテーマにした本もあります。
アマゾンで高評価のようです。
そして、ドラッカーも
『イノベーションとは想像的模倣』とおっしゃってます。
FPビジネスも成功事例を模倣するのは良いと思います。
一方で、失敗事例を見て、我が身を振り返るのも良いと思います。
今回は、お医者さんのビジネスをみてみます。
Table of Contents
お医者さんとFPの業務の流れ
よく、FPはお金のお医者さんといいます。
FPも相談者のお金に関する課題について、
問診(ヒアリング)して、
↓
検査(ライフプランや家計診断)を行い
↓
病気(必要保障額、予算オーバーな点)を見つけ、
↓
処方(投資信託、保険)し
↓
病気(家計)を改善してきます。
なんとなく似ています。
儲かっているクリニックがやっていることは
成功しているFPがやっていることと同じです。
改めてびっくりすることは少ないですが、
再度、自分のビジネスに当てはめてみるのは良いかもしれません。
さきに結論
繁盛しているクリニックと、繁盛していないクリニックの差は、
医者としての腕前に問題なければ、顧客視点の有無が大きいです。
『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』という言葉があります。
勝つ方法はいろいろあると思いますが、負けるのはやるべきことをやっていないからです。
FP も 医者 も 弁護士 も 会計士 も同じです。
ポイントは、
●ターゲットが絞れているか
→FPも医者もたくさんいますので、差別化して認知してもらうんは明確なターゲットを決めることが重要です。
●適切な情報発信を行い認知できているか。見込み客を育成できているか
→FPはシステム系に弱い場合が多いです。
自社サイト、SNSへ適切な情報発信、場合によっては広告費を払って集客が必要。
●自社の都合でなく、お客様視点のメッセージになっているか
●機能や設備でなく、ベネフィットを伝えられているか
→言いたいことでなく、顧客が聞きたい事が発信できているか。
→FPに相談して効果があるのか疑問を持つ人も多数いるので、ビフォー・アフターを提示
●予約や決済などお客様のハードルをさげているか
→この辺りがきちんと出来ていないケースがあると思います。
※FPが使えるシステムなどは別途ご紹介しますね。
●お医者さんやスタッフの顔が見えるか
→FPはお医者さんほど認知されていませんので、人柄や熱意を伝えるためにも
顔見せと、FPビジネスへの思いを記載するのが良い
当たり前と思えることばかりです。
クリニックもFP事務所もスモールビジネスです。
必要なスキルは、金融スキルに加えて、Webマーケティングとなりますね。
(ブログを書きつつ、自分も反省しています)
以下本文です。
医療業界の現状
クリニックの40%は赤字だそうです。
開業医はお金持ちのイメージがありますが、
私が前職の金融機関に勤務時に聞いていた話でも
赤字のクリニックは多く、診療報酬を担保に融資を受けたり、資金繰りは厳しいようでした。
もちろん、初期投資が大きいのも原因ですが。
なので、医師として優秀なのと、経営者として優秀なのは別なのだと思います。
病院経営者向けコンサルやセミナーもけっこうあるみたいです。
これってFPと同じですよね。
金融スキルが高いのと、集客ができて収益を上げるのが別なのと同じです。
差別化
総合病院は別として、個人経営の病院(クリニック)は、何かしら差別化をしています。
私の周辺でも、子供のアトピーに良いのは○○病院で、矯正歯科は○○歯科で、
とその地域での地位を確立しています。
言うまでもなく、そのクリニックは事業領域(専門分野)を決め、ターゲット絞っています。
FPも保険代理店もIFAも、ターゲットを絞る、自分のポジションを決める。
「何でもできます」は、厳しいのは同じのようです。
情報発信・啓蒙活動
これも共通点が多いです。
FPに相談したら、何が変わって、どういった生活になるのか。
この医者にかかると、何が変わって、どういった生活になるのか。
例えば、
FPに相談したら、『適正予算の住宅を買うことができ』『子供の教育にもお金をかけることができた』。
医者に診てもらったら『膝の痛みが治り』『趣味の山登りが出来た』
など。
心の中で思っていても仕方がありません。
SNS、自社ページにきちんと書く必要があります。
しかも、相談者の視点に立って書く必要があります。
収益構造
収益をあげるには、
顧客数を増やす
単価を上げる
リピートを増やす
が基本になります。
3つしかありませんので、全部大事です。
特にリピートを増やすは、顧客基盤の維持のため重要です。
歯医者から定期健診のお知らせのハガキが届きますが、
やはり、継続的に連絡してくれるところに行こうかと思います。
付加価値
付加価値にはらないかもしれませんが、FP業界が医療業界に後れをとっていることがいくつかあります。
⑴予約システム
⑵カルテ
⑶スタッフ教育
医療業界は、IT業界も医療機器メーカーにとっても一大産業で、関連するビジネスも多数あります。
FP業界はこれからシステムやサービスが充実していくと思います。
AIやヘルステック
医療業界にもAIやヘルステックは押し寄せています。
オンライン診療も始まりました。
『スマホ経由で診断』『ウェアラブル機器で健康状態の把握』などが進めば
クリニックの在り方も変わるかもしれません。
また、知人の勤務医の話では、現在は長時間勤務の肉体労働?のようで、
いずれは自動化やロボット化が進みむと、いずれ失業すると言ってました。
FP業界もフィンテックが進み、同じような感じになると思われますので、
AIに負けないFPに進化する必要があります。
最後に
今回は具体的なことに触れられていませんので、
今後は、個別事項を深堀して、情報発信していきたいと思います。