不動産

概要

不動産は入力内容に基づき、価値の計算を行い、BSへの資産計上、各年の固定資産税、修繕費、保険料を自動計算をしています。

住宅の持家資産の不動産差異は、固定資産税の計算ロジックと家賃収入の入力欄の有無だけです。

※現時点では、不動産所得に基づく所得税は対象外となります。

 キャッシュフロー上で不動産収入や修繕費や管理費は反映していますが、不動産所得に基づく所得税が加味されていません。

 

 

住宅購入時の入力概要

住宅金額:5000万円、ローン金額:4500万円の場合、

住宅の入力欄で住宅購入額を入力し、ローンで借りれ額を入力します。

その結果、下記のような仕訳けが処理されます。

 

頭金の入力は不要で、住宅金額とローン金額の差額分の現預金が自動的に減少して、頭金のような扱いになります。

 

■住宅購入時

(借方) (貸方)
(資産)住宅 5000万円 (資産)現預金 5000万円の減少
(資産)現預金 4500万円の増加 (負債)ローン4500万円

 

その結果、2つの仕訳をまとめると

(借方) (貸方)
(資産)住宅 5000万円 (資産)現預金 500万円の減少
  (負債)ローン4500万円

となります。

頭金は入力していないですが、500万円の現預金が減少しているので

これが頭金相当になります。

 

 

入力方法

賃貸

賃貸に居住中の期間、家賃(万円/月) 、入居費用(万円)、 更新料(万円/年)を入力してください。

更新料は、発生頻度に関わらず、年間の額にして入力してください。

 

持家

持家は下記の通り。

基本情報

種別、構造、築年月、購入年月など入力してください。

購入金額

下記の3種類で入力してください。

⑴購入時の建物・土地の内訳で試算する

⑵購入時の合計金額で試算する

⑶固定資産税評価額から試算する

計算ロジックは、下記の「価値の計算方法」をご覧ください。

直、購入年月が基準年度よりも後(同じ場合も含む)の場合は、「固定資産税評価額から試算する」を非表示となります。

持分割合

世帯主、配偶者の持ち分を入力してください。

新規購入諸経費

新築の場合は購入金額の5%、中古の場合は購入金額の8%で自動計算しています。

購入年月が基準年より前の場合は、新規購入諸経費の入力欄は表示となります。

売却情報

売却年月を入力すると、その年度の不動産の価値が自動計算されます。

上書き可能ですので、適宜変更してください。

修繕・リフォーム

初期値として建物の新築相当額の5%を10年周期で設定。

上書き可能ですので、マンションんの修繕積立金など確認して適宜変更してください。

複数行の入力が可能です。

 

修繕・リフォームは30歳~90歳、10年周期と入力した場合、

最初の30歳は修繕・リフォーム費が反映せず、40歳からスタートします。

家を購入して直ぐには修繕・リフォームが発生しないためです。

もし、購入時30歳にリフォームが発生する場合は、30歳~30歳、1年周期と入力してください。

火災・地震保険

初期値としてその年の建物価値の0.5%を1年周期で設定。

上書き可能ですので、適宜変更してください。

 

火災・地震保険は30歳~90歳、10年周期と入力した場合、

30歳から火災・地震保険が発生します。

管理費・地代等 初期値はブランクですので、適宜変更してください。

複数行の入力が可能です。

 

管理費・地代等は30歳~90歳、10年周期と入力した場合、

30歳から管理費・地代等が発生します。

 

価値の計算方法

 

建物は『経年減点補正率』を使い、築年数と構造から価値を求めます。(本ページ最下段に記載)

 

A.購入金額から計算する場合

 

1.建物の種別と購入時の建物の経年減点補正率から、土地と建物の割合を決定する。

        土地:建物

  戸建て   5:5× (購入時)建物減価率

  マンション 1:9 × (購入時)建物減価率

  アパート  5:5 × (購入時)建物減価率

2.算出された割合×購入金額で、購入時の土地と建物の価値を計算して、土地購入金額と建物購入金額に設定する。

 

3.購入時が基準年よりも前の場合は、以下の計算式で基準年時点の土地と建物の価値を計算する。

 購入時が基準年よりも後(未来に購入する予定の物件)の場合は、土地購入金額と建物購入金額をそのまま使用する。

(計算式)

 基準年時点の土地の価値=土地購入金額

 基準年時点の建物の価値=建物購入金額÷購入時の経年減点補正率×基準年の経年減点補正率

 

4.3で計算した土地と建物の価値×0.7を、固定資産税評価額の土地と建物に設定する。

 

B.土地購入金額・建物購入金額から計算する場合

1.土地購入金額と建物購入金額の合計を、購入金額に設定する。

2.固定資産評価額に値を設定する仕組みは、A3とA4と同様。

 

C.固定資産税評価額から計算する場合

1.固定資産税評価額の土地÷0.7を土地購入金額に設定する。

2.固定資産税評価額の建物÷0.7を建物購入金額に設定する。

3.土地購入金額と建物購入金額の合計を、購入金額に設定する

 

 

固定資産税・都市計画税

※2021年3月30日に計算方法が変わりました。

選択肢は「自動計算する」「直接入力する」があります。

 

【自動計算の場合】

自動計算を選択した場合、以下の画面となります

詳細入力をしない場合のデフォルト値は

 

 固定資産税率1.4%

 都市計画税率0.3%

 住宅用地の特例あり(土地の固定資産税評価額を1/6)

 新築住宅の特例あり(建物の固定資産税評価額を3年間1/2)

 

となりますが、詳細入力画面で修正が可能となります。

 

大きな土地、建物の場合、面積を入れることで、特例の適用できる分のみ特例の計算をします。

 

【直接入力の場合】

直接入力の画面はこのようになり、

入力された期間に入力された金額が固定資産税・都市計画税として計算されます。

なお、建物の資産価値の減少による影響を受けず、入力された額がそのまま反映されます。

 

※2021年3月30日に計算方法が変わりました。

変更前は固定資産税・都市計画税の入力欄はなく、

住宅の場合は土地建物ともに固定資産税評価額を1/6にして

固定資産税と都市計画税の合計の税率の1.7%を掛けていました。

 

資産価値の計算例

基準年時点で築5年。新築購入時の金額が5,000万円。木造の戸建て住宅の場合。

新築時の金額が5,000万円。

①戸建てなので、土地と建物は5:5で2500万円、2500万円

②木造の5年目の経年減点補正率は0.64なので、2500万円x0.64=1600万円

  新築購入時       基準年        
年齢 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳
土地 2,500万円       2,500万円        
建物 2,500万円       1,600万円        
合計 5,000万円       4,100万円        

 

築5年の中古の木造戸建てを5,000万円で購入した場合

①木造の築5年の経年減点補正率は0.64

②購入時の土地と建物の比率は 土地:建物 = 5:5×0.64 = 5;3.2

③土地=5,000円×5÷(5+3.2)=3,049万円、建物=5,000円×3.2÷(5+3.2)=1,951万円

  新築時       購入時        
年齢 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳
土地         3,049万円        
建物         1,951万円        
合計         5,000万円        

建物の価値(経年減点補正率)

建物の価値は、固定資産評価基準で定められる『経年減点補正率』を利用し、簡便に計算しています。

経過年数 木造 鉄骨 鉄筋コンクリート
0 1.00 1.0000 1.0000
1 0.80 0.8000 0.8000
2 0.75 0.7500 0.7500
3 0.70 0.7000 0.7000
4 0.67 0.6865 0.6881
5 0.64 0.6730 0.6762
6 0.61 0.6595 0.6643
7 0.58 0.6459 0.6524
8 0.55 0.6324 0.6405
9 0.52 0.6189 0.6286
10 0.49 0.6054 0.6167
11 0.46 0.5919 0.6048
12 0.44 0.5784 0.5929
13 0.41 0.5649 0.5810
14 0.38 0.5514 0.5690
15 0.35 0.5378 0.5571
16 0.32 0.5243 0.5452
17 0.29 0.5108 0.5333
18 0.26 0.4973 0.5214
19 0.23 0.4838 0.5059
20 0.20 0.4703 0.4976
21 0.20 0.4568 0.4857
22 0.20 0.4432 0.4738
23 0.20 0.4297 0.4619
24 0.20 0.4162 0.4500
25 0.20 0.4027 0.4381
26 0.20 0.3920 0.4262
27 0.20 0.3757 0.4143
28 0.20 0.3622 0.4042
29 0.20 0.3486 0.3905
30 0.20 0.3351 0.3786
31 0.20 0.3216 0.3667
32 0.20 0.3081 0.3548
33 0.20 0.2946 0.3429
34 0.20 0.2811 0.3310
35 0.20 0.2676 0.3190
36 0.20 0.2541 0.3071
37 0.20 0.2405 0.2952
38 0.20 0.2270 0.2833
39 0.20 0.2135 0.2714
40 0.20 0.2000 0.2595
41 0.20 0.2000 0.2476
42 0.20 0.2000 0.2357
43 0.20 0.2000 0.2238
44 0.20 0.2000 0.2119
45 0.20 0.2000 0.2000
46 0.20 0.2000 0.2000
47 0.20 0.2000 0.2000
48 0.20 0.2000 0.2000
49 0.20 0.2000 0.2000
50 0.20 0.2000 0.2000